4月・法話

いつもはみんなに愛でられている桜も、この春は少しさみしい思いをしているでしょうか。
春といえばやはり桜ですが、私はこの季節に咲くハクモクレンの花を見ると
思い出すことがあります。
桜の花は小さいころから知っておりましたが
ハクモクレンを知ったのは私が19歳の頃でした。
僧侶となる為の修行を終えて、ひとり総本山の境内を歩いていた時
ふとハクモクレンの花が目に入りました。
それまでも間違いなくそこにハクモクレンは存在し花を咲かせていたのでしょうが
私の目に留まることはありませんでした。
何か一つの事を成し遂げた達成感が、私にその存在を気づかせてくれたのでしょうか。
ハクモクレンの花のように純粋な、真っ白な心になっていたのでしょうか。
ハクモクレンの花言葉の一つは「高潔な心」だそうです。
しかしながらあの19歳の頃のような、純粋な、真っ白な心のままで生きることは
できておりません。でもハクモクレンの花を見て思い出します。
そして修行中に頂いた言葉「自策自励」。自らむち打ち自らはげむ。
日没に勤めるお経の一節です。老若を問わず、それぞれがそれぞれに励み勤めていく。
季節に咲く花、出逢った善い言葉が、人生を豊かにし、時に大きな支えになってくれます。

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