4月・法話

今回、「虚空蔵菩薩」という菩薩さまについてお話したいと思います。
まず、なぜ今回「虚空蔵菩薩」という、なかなか聞きなじみのない菩薩さまについて
話すのかというと、私のお寺、与願寺には「虚空蔵堂」というお堂があり
もともと与願寺というお寺は「虚空蔵堂」から始まったと言われていて
気になったので調べてみたので、今回少しお話させていただきます。

「虚空蔵菩薩」という菩薩さまは元々地蔵菩薩、つまりお地蔵さんと対になる
菩薩さまと考えられています。
お地蔵さんは子供たちを見守って下さることから、よく道の途中の小さな祠の中に
いらっしゃいます。
それに対して、虚空蔵菩薩は「なかなか見ない」、又は「聞いたこともない」という方が
多いと思います。先述したように、お地蔵さんは子供たちを守ってくれる菩薩さまです。
それでは、対と考えられている虚空蔵菩薩はどんな菩薩さまなのか。
簡単に言うと、勉強の菩薩さまとなりましょうか。
虚空蔵菩薩の代表的なお参りに、「十三詣り」というものがあります。
これは十三歳になるときに、虚空蔵菩薩にお参りして
智慧を頂きに行くと言われています。
昔の人たちは、大体十二歳から十五歳で元服、いわゆる成人とされてきました。
子供から大人になる時に、虚空蔵菩薩に無事に大人になれましたという
報告と共に、智慧を頂くという意味合いがあります。
では、続いて虚空蔵菩薩のお姿を見てみましょう。
虚空蔵菩薩は右手に宝剣、左手に宝珠を持っています。
仏教での剣は一般的に「智剣」といわれ、「剣を持つ」とは智慧があるということを
表しています。「三人寄れば文殊の知恵」の文殊菩薩も剣を持っています。
右手の剣は智慧、なら左手の宝珠は何かというと
「願いを叶えるための宝物であり道具」と言われています。
虚空蔵菩薩の「虚空蔵」とは「虚空の母胎」つまり、広大無辺の大きさを持つ
数多のものの詰まった蔵を表していると言われているので
この蔵よりそれぞれの人にあった願い
または智慧をこの左手の宝珠を使って叶えていると考えられています。
また、右の掌を見せて下げる「与願印」という形をとることもあります。
私のお寺の名前にもなっていますが、読んで字の通り願いを与える
叶える印となっています。

いろいろとお話しましたが、「虚空蔵菩薩という智慧、いわゆる頭のよくなることを
願ってくれる菩薩さまがいるんだ」ということを少しでも知っていただけたら幸いです。

2019年4月①

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